旅旅行は好きだけれど、
数日で帰ってくる旅には、どこか物足りなさを感じるようになった。
かといって、
移住となると話は別。
住まいや人間関係、生活のすべてを変える決断には、
まだ踏み切れない。
そんなときに目にするのが
「リゾートバイト」という選択肢です。
ただ、同時にこんな疑問も浮かぶかもしれません。
- 若い人ばかりの世界ではないか
- 60代の夫婦でも本当にできるのか
- 体力的に無理をすることにならないか
こうした不安を感じるのは、ごく自然なことです。
実際、リゾートバイトは長いあいだ
学生や20〜30代が中心の働き方として語られてきました。
しかし近年は、観光地の人手不足や働き方の多様化を背景に、
シニア世代・夫婦応募を歓迎する求人も確実に増えています。
このサイトでは、
「リゾートバイトを勧めたい」わけでも、
「誰にでも向いている」と言いたいわけでもありません。
大切なのは、
それが自分たちに合う選択肢かどうかを、冷静に判断できること。
この記事では、
60代の夫婦・シニア世代がリゾートバイトを考えるときに
- どんなメリットがあるのか
- どんな点に注意すべきか
- よくある不安は、現実的にどう考えればいいのか
- 失敗を避けるために、事前に確認しておきたいこと
を整理しながら、
全体像をつかむための「入口」としてまとめています。
途中で気になったテーマがあれば、
それぞれ詳しく掘り下げた記事も用意しています。
まずは全体を眺めながら、
「自分たちの場合はどうだろう?」
という視点で読み進めてみてください。
リゾートバイトは“若者だけ”ではない理由
リゾートバイトと聞くと、
「若い人が短期間で経験するもの」という印象を
持つ方も多いかもしれません。
実際、これまでのリゾートバイトは
学生や20〜30代が中心だった時期が長く続いていました。
しかし、近年は状況が少しずつ変わっています。
観光地では慢性的な人手不足が続き、
体力よりも“安定感”や“経験”が求められる場面が
増えてきました。
特に旅館やホテルの現場では、
- 丁寧な言葉遣い
- 人との距離感のとり方
- 年代を問わない落ち着いた対応
といった、
人生経験からくる強みが評価されることも少なくありません。
また、すべての仕事が
「若さ」や「スピード」を求められるわけではありません。
裏方の仕事やサポート業務の中には、
- 決められた作業を丁寧にこなす
- 自分のペースで進められる
- 常に人前に立つ必要がない
といった、
年齢を重ねたからこそ向いている仕事も存在します。
「自分たちに務まるだろうか」と不安に感じるのは自然なことです。
一方で、
年齢を理由に最初から選択肢を狭める必要はありません。
リゾートバイトは、
旅行でも移住でもない
“第三の過ごし方”として、
シニア世代にも少しずつ広がっています。
とはいえ、
「本当にシニア世代はどれくらいいるのか」
「どんな経歴の人が多いのか」
が気になる方もいるでしょう。
実際にリゾートバイトで働いている人の
年代・元の職業・性格傾向をまとめた記事はこちらです。
リゾートバイトにはどんな人が多い?年代・職業・性格をシニア視点で徹底解説
60代夫婦がリゾートバイトを選ぶメリット
リゾートバイトには、
若い世代とは少し異なる
60代の夫婦だからこそ感じやすいメリットがあります。
旅行・移住・仕事、
どれか一つに割り切るのではなく、
その中間にある選択肢として見ていきましょう。
① 住み込みだから、生活費を抑えながら過ごせる
リゾートバイトの多くは、
職場の寮に住み込みで働くスタイルです。
- 寮費・光熱費が無料、または低額
- 食事付きの求人も多い
- 通勤費がかからない
その結果、
「滞在しているのに、生活費が大きく増えない」
という状況が生まれます。
旅行では避けられなかった
「行くほどお金が減る」という前提が、
少し変わります。
② 旅行では味わえない「暮らす感覚」を体験できる
観数泊の旅行では見えなかった土地の表情が、
滞在が長くなることで見えてきます。
- 朝の散歩で同じ顔ぶれと挨拶する
- 天気や季節の変化を日常として感じる
- 行きつけの店や場所ができる
観光地に“お客さん”として滞在するのではなく、
ほんの一時でも“生活者”になる感覚。
これは、
リゾートバイトならではの体験です。
③ 移住を考えている人にとって「試して暮らす」時間になる
定年後の移住に興味があっても、
いきなり住民票を移すのは大きな決断です。
リゾートバイトなら、
期間を決めて暮らすことができます。
- 冬の寒さや雪の大変さ
- 車は本当に必要か
- 医療機関やスーパーは近いか
- 地域の雰囲気や人付き合い
パンフレットや下見旅行では分からないことを、
生活の中で確かめられるのが大きなメリットです。
④ 夫婦で「同じ時間」を共有できる
リゾートバイトでは、
仕事・生活・景色を
夫婦で同時に経験することになります。
- 同じ土地で働く
- 同じ街を歩く
- 同じ季節を過ごす
特別なイベントを用意しなくても、
日々の出来事そのものが共通の話題になります。
「旅の思い出を振り返る」のではなく、
“旅の途中の時間”を一緒に生きる。
それが、
60代夫婦にとっての心理的なメリットです。
こうしたメリットは魅力的ですが、
実際に感じ方は人それぞれです。
「本当に自分たちにも合うのか?」
を具体的にイメージしたい方は、
60代夫婦が実際に1ヶ月リゾートバイトをした体験談も参考になります。
【実話レビュー】65歳男性が妻と1ヶ月の温泉地リゾートバイトへ── 得たもの、手放したもの、そして小さな失敗
気を付けたい点と、向いていないケース
リゾートバイトは、
旅行でも移住でもない
「暮らしながら働く」選択肢です。
そのため、
事前に知っておかないと
「思っていたのと違った*と感じやすい点もあります。
ここでは、
避けるための注意点ではなく、
無理のない形で選ぶための視点として整理します。
① 体力を必要とする職種がある
観光施設や宿泊施設の現場では、
どうしても体を動かす仕事が発生します。
- 布団の上げ下ろし
- 階段の上り下り
- 長時間の立ち仕事
特に繁忙期は、
想像以上に体力を使うこともあります。
ただし、
すべての職種が同じ負担ではありません。
- 裏方中心で自分のペースを保ちやすい仕事
- 接客が中心で運搬が少ない仕事
- 短時間・時間帯限定の仕事
など、
体力や年齢に配慮しやすい職種も存在します。
👉 体力や性格に合わせて選べる職種を整理した記事はこちら
シニアでもできるリゾートバイトの職種ガイド|性格・体力・夫婦で選ぶ働き方
② 寮の環境は、生活の快適さを大きく左右する
住み込みで働く以上、
寮の環境は日々の満足度に直結します。
事前に確認しておきたいポイントとしては、
- 個室か相部屋か
- 夫婦で同室にできるか
- 風呂・トイレは共用か
- Wi-Fiの有無
- 食事提供の有無
があります。
特に夫婦の場合、
「一緒に過ごせるかどうか」は重要なポイントです。
👉 夫婦応募時の寮・同室事情や生活のリアルはこちら
夫婦で同じ職場&同室で働ける?リゾバの寮・生活のリアル
③ 夫婦で応募しても、必ず同じ条件になるとは限らない
求「夫婦応募OK」と書かれていても、
- 配属人数
- 寮の空き状況
- 応募時期
によっては、
職場や寮が分かれるケースもあります。
ただ、これは
断られるというより「調整の問題」であることがほとんどです。
希望条件を遠慮せずに伝え、
できる・できないを事前に確認することが大切です。
④ 「働く旅」であることは理解しておきたい
旅リゾート地での仕事には、
非日常の魅力があります。
一方で、
リゾートバイトはあくまで「仕事」です。
- 朝が早い場合がある
- 連休は取りにくい
- 観光は休みの日が中心
「毎日観光気分」で過ごせるわけではありません。
ただし、
働く時間があるからこそ、
オフの時間がより特別に感じられる
という側面もあります。
ここで挙げた注意点は、
「やめた方がいい理由」ではありません。
多くの場合、
選び方や事前の確認で回避できるものです。
シニア世代が感じやすい不安を
もう少し具体的に整理した記事もあります。
シニアでリゾートバイトは無理?よくある不安7つに全部答えます
シニア世代が感じる主な不安と、その解決策
リゾートバイトに興味を持ったとき、
多くのシニア世代が最初に感じるのは
「できるかどうか」への不安です。
年齢、体力、環境、人間関係。
新しいことを始める以上、
不安を感じるのは自然なことです。
ここでは、
特によく聞かれる不安を
ポイントだけ整理しておきます。
① 年齢が理由で、採用されないのでは?
「60代でも採用される求人」は存在します。
たシニア歓迎の求人は、確かに存在します。
ただし、すべての求人が対象ではありません。
重要なのは
「年齢」ではなく「役割が合っているか」です。
- 丁寧な対応
- 落ち着いた接客
- 安定した勤務姿勢
こうした点は、
年齢を重ねた方の強みとして評価されることもあります。
② 体力的についていけるか不安
体力を使う仕事もありますが、
職種や時間帯によって負担は大きく異なります。
- 裏方中心
- 短時間
- 立ち仕事が少ない
など、
無理をしにくい選択肢もあります。
③ 夫婦で応募しても、一緒に働けるのか
夫婦応募が可能な求人はありますが、
条件や時期によって調整が必要な場合もあります。
事前に
- 同じ職場
- 同じ寮・同室
といった希望を伝えることが重要です。
④ 若い人ばかりの職場で、浮かないか
職場によって雰囲気は大きく異なります。
- シニアが多い
- 地元スタッフ中心
- 落ち着いた職場
など、
「年齢構成」を考慮して選ぶことも可能です。
⑤ 収入や生活費のイメージが湧かない
時給や収入だけでなく、
寮費・食費・光熱費を含めて考えることが大切です。
住み込みの場合、
出費を抑えながら過ごすという考え方が現実的になります。
ここで挙げた不安は、
特別なものではありません。
多くの場合、
情報を整理し、選び方を工夫することで
「判断材料」に変えることができます。
よくある不安を7つに整理し、
一つずつ現実的に解説した記事はこちらです。
シニアでリゾートバイトは無理?よくある不安7つに全部答えます
まずは情報収集から。「話を聞くだけ」でも判断材料になる
ここまで読んで、
「やってみたい」と感じた方も、
「まだ迷っている」という方もいると思います。
どちらも、自然な反応です。
リゾートバイトは、
今すぐ決断しなければならないものではありません。
多くの場合、
- 情報を集める
- 話を聞いてみる
- 条件を知る
この段階を経てから、
「やる・やらない」を判断します。
実際、無料相談の場では、
- 年齢や体力の不安
- 夫婦で応募できるか
- 同じ職場・同じ寮が可能か
- 希望する期間や働き方
といった点を、
応募前に確認するだけの人も少なくありません。
行くかどうかは、そのあとで決めれば大丈夫です。
もし、
「自分たちの場合はどうなるのか」
をもう少し具体的に知りたい場合は、
シニア・夫婦応募の相談実績が多いサービスを
比較・解説した記事も参考になります。
シニア歓迎のリゾートバイトサイト比較5選【夫婦応募OKあり】
その中でも、
「まずは話を聞いてから判断したい」
という方に向いているサービスの
使い方や注意点をまとめた記事はこちらです。
リゾートバイト.comの評判とシニア視点レビュー【無料面談の使い倒し方】
リゾートバイトは、
誰にでも向いている働き方ではありません。
だからこそ、
「自分たちの場合はどうか」を
知ったうえで選ぶことが大切です。
この記事が、
その判断材料のひとつになれば幸いです。


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